アプリ制作でお金を得る方法はいくつかあります。
基本的には一度作って公開してしまえば自動でお金が入ってくる仕組みになりますので、マネタイズをしっかり行い、安定した収益を生み出したいですね。
今回は自作アプリを作成した場合の、マネタイズ方法をまとめていきます。
主にゲームアプリを対象としてお話ししますが、ゲーム外でも参考になる点はあると思います。
マネタイズの種類
- 広告型
- 基本無料の課金型
- 有料型
月定額という課金の方法もありますが、あまりゲームアプリでは一般的ではなくほぼ見ないので、今回の解説からは省きます。
広告型
おそらく個人で開発するときに一番オーソドックスな収益モデルが広告型です。
アプリ内に広告を表示し、広告の表示、または広告をタップで何円というタイプです。
クリックの単価は大体10〜50円程度でしょうか。
あとは動画広告といったものもありこれは動画が1再生されると何円というタイプが多いです。
こちらは大体1~2円ぐらいですかね。
広告でも、多種多様な形態があります。
バナー型
画面の上か下に表示されるタイプのものです。無料ゲームで非常によく見ます。
初心者はとりあえずこれを入れておけば間違い無いです。
デメリットとして、画面のデザインを崩してしまうという点があります。
またバナー広告であれば、表示位置を上か下か自分で設定可能です。
クリック率で言えば、下に表示した方が上に表示するよりはクリックされます。
ただ、画面下部分にボタンを配置している場合は誤タップも多くなりがちでユーザからは敬遠される可能性もありその辺りは兼ね合いが必要です。
インタースティシャル型
画面一杯に表示されるタイプです。
常に表示されるわけでは無いので、アプリのデザインが崩れる心配はありません。
表示のタイミングは、それぞれですが、画面の切り替え時やステージ変更の際によく表示されます。
単価はバナー広告に比べ高いものが多いのですが、タイミングが悪かったり、頻度が多いとユーザは離れていきますので注意が必要です。
ネイティブ型
アプリ内のデザインに合わせた形で広告を表示するタイプです。
一見すると広告とわからないようなものになっており、デザインが崩れるのを防いでくれます。
ただ、バナー広告やインタースティシャル広告に比べると実装には時間がかかります。
その影響か、業界全体の流れなのかは不明ですが、バナー、インタースティシャルに比べるとやや普及していないような印象を受けます。
動画型
ユーザが動画を見ると、ユーザには何かボーナスが発生するタイプのものです。
インタースティシャルと同様に画面デザインは崩れないのですが、何点かデメリットはあります。
動画を再生するので、データ通信量が多くなるので、通信料を気にするユーザからは敬遠されます。
また、複数の広告を切り替えて表示するのが一般的ですが、その分アプリに組み込むSDKが複数になり、アプリ自体の容量が大きくなりがちです。
昨今の最新端末ではあまり気にはならないかもしれませんが、一昔前の端末でプレイされる方も多々いらっしゃるので、注意が必要です。
どれがいいというのはありませんが、アプリに合わせて組み合わせて入れるのが一般的です。
広告型のまとめ
- 無料アプリの多くは広告を導入しており、無料アプリのマネタイズとして一般的。
- バナー広告は画面の一部に表示されデザインが崩れる。
- インタースティシャル広告はタイミング、または頻度が多いと不快感を与えるので注意が必要。
- 動画広告は一部のユーザからは敬遠される可能性があるので注意。
基本無料でアプリ内で課金
ソシャゲとかはほぼこのタイプですよね。
基本は無料でプレイできますが、ゲームを有利に進めるアイテムがゲーム内で購入できるというフリーミアムと呼ばれるものです。
ヒットすれば大きな収益になり、ソシャゲの売り上げは半端ないです。
ただし、デメリットもあります。
まず実装が複雑になり、時間がかかります。
そしてある程度の収益を上げるためには、アプリとしてある程度のクオリティ(見栄えやボリューム)が必要です。
スマホアプリは基本無料という意識が強く、100円、200円でもユーザは渋ります。
そのため、アプリにハマり、かつ課金しても良いと思えるクオリティのものでなければ十分な課金は見込めないでしょう。
しかし一度課金をしてくれれば継続的に課金をしてくれる可能性は高く、高い収益が見込めます。
注意が必要なのが、ユーザ間で競うタイプのゲームの場合、課金することによって圧倒的に有利になるような仕組みもよくないです。
例えば、自分が無課金で、課金ユーザが圧倒的な力を持ったゲームの場合、プレイしたいと思えるでしょうか。
無課金ユーザでも、工夫、時間をかければ、課金ユーザと戦えるというのが一番の理想ですが、そのバランス調整がかなり難しいですね。
課金型まとめ
- 課金の仕組みは実装コストがかかる。
- ある程度のクオリティが求められるが、成功すれば大きな収益になる。
- 無課金ユーザとの差のつけすぎには注意する。
有料型
DL時にお金が発生するタイプです。
有料アプリとなると、やはりそれなりのクオリティが求められます。
一般的なコンシューマーゲームであれば買い切りといった方式が一般的ですが、課金型でも述べた通り、ことアプリに関しては無料という認識が強いです。
そのため、有料アプリとなるとちょっと興味があっても見送ってしまう場合が多いです。
有料アプリで十分な収益を上げるためには、買う前から面白さを伝える必要があり、見た目にも面白そうなものでなければ勝負できません。
有料アプリとして勝負するのであれば、下記のような対策がお勧めです。
- 自身のファンがある一定数いる状態を作っておく。
- 制作段階から徐々に作品を公開しておき、作品のファンを増やしておく。
- 機能制限をかけた無料版と完全版の有料版を用意しておく。
ファンを作るのはリリースすればある一定数はダウンロードしてくれるような状況にしておく工夫です。
無料版、完全版に分けるのは課金型と似たようなイメージですね。
無料版で集客、気に入った人は有料版の購入といった流れです。
ただ、大手がこぞって超絶クオリティの無料ゲームを連発している中で、有料アプリで勝負するというのはなかなか厳しいのが現状です。
有料型のまとめ
- 有料アプリで十分な収益を上げるためには、かなりのクオリティが求められる。
- 無料アプリに比べダウンロードされにくいので、集客の方法を考える必要がある。
どれがオススメか
個人としてやるのであれば、広告型が鉄板です。
ある程度のクオリティのアプリが作れるようになれば、基本無料課金型、有料アプリに挑戦して見るのもいいかもしれません。
気をつけて欲しいのが、マネタイズにばかり意識がいって、肝心のアプリがしょぼかったらダメですよ。
時々、異常に広告が多いゲーム性の全くないアプリを見かけますが、ユーザにとって全然嬉しくないですよね。
いいものを作って、相応の収益を得るというのが、ユーザにとっても開発者にとっても一番いい状態だと思います。